先週の金曜日、ロト7の第689回で1等が1口出ました。金額は12億円です。
ところがその回、約7億2千万円が次の回へ繰り越されました。
「1等が出たら、キャリーオーバーはゼロになるはずでは?」
そう思った方は、ぜひこの先を読んでみてください。これはミスでも例外でもありません。
・1等が出たのにキャリーオーバーが残る理由
・12億円を受け取った人がいて、なお32億円が残った回
・その「天井」が8億→10億→12億と上がってきたこと
・これが全689回のうち何回起きているか
・買う人にとって、何が変わって何が変わらないか
今年の3月13日、第668回。
この回も1等が1口出て、12億円が支払われました。
それでも、次の回へ回されたお金はこれです。
12億円を手にした人がいるのに、その2.7倍のお金が手つかずで残ったということです。
なぜこんなことが起きるのでしょうか。
理由はひとつです。
1等としてもらえる金額には上限が決められているからです。
売り上げから当せん金に回るお金は、1等が出なかった回のぶんがどんどん積み上がっていきます。これがキャリーオーバーです。
ところが、いくら積み上がっても1人に渡せる金額はそこで打ち止めになります。
あふれたぶんは消えるわけではなく、そのまま次の回へ回されます。だから「1等が出たのにキャリーオーバーが残る」という、一見おかしな状態になるのです。
この天井は、データを見るとはっきり分かります。1等の金額が、何度もぴたりと同じ数字で止まっているからです。
ロト7の売り上げの一部が当せん金にあてられ、そのうち1等ぶんの枠を当せん者で分け合います。1等が0口だった回はその枠がまるごと次回へ繰り越されます。読み飛ばしても、この先の話は分かります。
全689回を調べると、天井そのものが3回変わっていました。
| 天井の額 | その額で止まった期間 | 回数 |
|---|---|---|
| 8億円 | 第7回(2013年)〜第187回(2016年) | 36回 |
| 10億円 | 第232回(2017年)〜第610回(2025年) | 74回 |
| 12億円 | 第617回(2025年)〜第689回(先週) | 8回 |
※「その額でぴたりと止まり、かつ繰越が残った回」を数えたものです。
ロト7が始まったころの天井は8億円でした。
それが2017年ごろに10億円になり、2025年から12億円になっています。
いまの12億円になってから、まだ8回しか起きていません。先週の第689回は、その8回目でした。
ここで、もうひとつ面白い事実があります。
この天井はその回ぜんぶで12億円までという意味ではありません。1口あたり12億円までという意味です。
だから、同じ回に2人当たれば——
過去には3人が同時に当たった回もあります。
2019年の第307回は、当時の天井だった10億円が3口。合計30億円です。それでもまだ約11億7千万円が残りました。
「天井があるから、たくさん当たっても総額は変わらない」——そうではない、ということです。
「1等が出たのに繰越が残る」——珍しい話に聞こえますが、数えてみると違いました。
さらに、そもそも1等が出た回だけで見ると印象が変わります。
689回のうち1等が出たのは335回。つまり半分以上の回は1等ゼロです。
その335回のうち118回で繰越が残っているので——
1等が出た回の3回に1回以上は、それでも繰越が残っていることになります。
ここまで12億円の話をしてきましたが、これは特別な回の話です。
天井に当たらずに終わった回の1等は、真ん中あたりで約3億8千万円でした。
いちばん少なかった回は約6千8百万円です。
1等と聞くと「億」を思い浮かべますが、その回に何人当たったかで金額はまったく変わります。同じ1等でも、山分けする人数しだいということです。
ちなみに、これまででいちばん大きく積み上がった繰越は第667回の約36億9千万円でした。その次の回が、さきほどの第668回です。
ここがいちばん大事なところです。
キャリーオーバーがあっても、当たりやすさは1ミリも変わりません。
ロト7の1等が当たる確率は、繰越があってもなくても約1,030万分の1のままです。抽選機は前の回のことを覚えていません。
変わるのは当たったときの金額だけです。
そしてもうひとつ、あまり語られない事実があります。これも数えてみました。
買われた枚数そのものは公表されていませんが、いちばん当たりやすい6等の口数を見るとおおよその見当がつきます。
| その回の繰越 | 6等の口数(真ん中あたり) |
|---|---|
| 繰越なし | 約13万7千口 |
| 繰越あり(20億円未満) | 約18万2千口 |
| 繰越20億円以上 | 約23万6千口 |
※前の回から繰り越されてきた額で分けて集計しました(全689回)。
繰越が20億円を超えている回は、繰越がない回の約1.7倍も6等が出ています。
6等の当たりやすさは毎回同じですから、これは買っている人がそれだけ多いということです。
買う人が増えれば、当たったときに山分けする相手も増えやすくなります。
「大きい回だから期待できる」と言い切れないのは、このためです。
「キャリーオーバーが出た=前回は誰も当たらなかった」とはかぎりません。1等が出た回でも、6回に1回は繰越が残っています。ニュースで「キャリーオーバー発生」と聞いても、前の回に1等が出ていることはよくあります。
過去689回の当せん金と繰越を、そのまま見られます
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